中温域で世界最高の伝導度を示すヒドリドイオン伝導体を実現 燃料電池や電解水素化反応の効率化などに貢献
要点 中温域(100-600 ℃)で世界最高の伝導度を示すヒドリドイオン伝導体を創出 ヒドリドイオンの振動の非調和性が大きいことがキーと解明 概要 東京工業大学 物質理工学院 材料系の福井慧賀大学院生、元素戦略研究センターの飯村壮史助教、細野秀雄栄誉教授の研究グループは、中温域で世界最高のヒドリドイオン伝導度を示す化合物「酸水素化ランタン(LaH3−2xOx)」を発見した。...
View Article「酸素」が手足の形作りの進化に重要な役割を果たしていることを発見 四肢動物の陸上進出に伴う環境変化によって、手足を形作るメカニズム「指間細胞死」が誕生
要点 手足を形作るメカニズムとして「指間細胞死(しかんさいぼうし)」が知られているが、生物の進化と共に、なぜそのような仕組みが生まれたのかは、これまで解き明かされていなかった。 「指間細胞死」は通常アフリカツメガエルの手足では起こらないが、幼生(オタマジャクシ)を高酸素濃度の環境に曝すと起こるようになる。...
View Article体温レベルの温度でDNAの高速増幅に成功 分子ロボットから核酸検査まで、どこでも使える増幅法
要点 体温(37 ℃)でDNAを100万倍まで増幅する新しい等温増幅反応を開発 等温増幅反応の実用化を妨げる非特異増幅を人工核酸で抑制できることを発見 従来法では難しい分子ロボットのセンサーや核酸検査への利用に期待 概要 東京工業大学 情報理工学院 情報工学系の小宮健助教、山村雅幸教授らの研究チームは、新しい等温増幅反応「L-TEAM反応」を開発し、人の体温の37...
View Article太陽系初期における原始惑星の巨大衝突 隕石の超高精度年代測定が解き明かす小惑星ベスタの謎
ポイント 小惑星ベスタを起源とする隕石の超高精度年代測定を実施 ベスタは今から45.25億年前に北半球が崩壊するほどの巨大衝突を経験 ベスタ南半球の異常に分厚い地殻の謎を初めて解明 概要 東京工業大学 理学院 地球惑星科学系の羽場麻希子助教、国立極地研究所の山口亮准教授、スイス連邦工科大学のJörn-Frederik Wotzlaw博士、Yi-Jen Lai博士、Maria...
View Article二酸化炭素を資源に変える有機分子触媒を発見 環境にやさしい手法で容易に転換を実現
要点 ギ酸有機アンモニウムを触媒に二酸化炭素からのギ酸シリルの合成に成功 有機化合物のみから構成される触媒として初めて高活性・高選択性を両立 溶解度の温度変化を利用して反応後の触媒を回収・再利用が可能 概要 東京工業大学 物質理工学院 応用化学系の本倉健准教授と眞中雄一准教授(国立研究開発法人...
View Articleソニーと次世代デバイス技術共同研究講座を設置
東京工業大学は、ソニー株式会社と安全・安心で持続可能な社会に貢献する次世代デバイス・材料技術領域における研究開発の促進と人材の育成・強化を目的として、「次世代デバイス技術共同研究講座」を6月1日に設置しました。...
View Article2つの起源で“温めると縮む”新材料を発見 精密な位置決めが必要な工程に対応
要点 電荷移動、極性−非極性転移の2つの負熱膨張を実現 通信や半導体分野で利用できる熱膨張しない新たな物質の開発に道 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院 フロンティア材料研究所の酒井雄樹特定助教(神奈川県立産業技術総合研究所 常勤研究員)、東正樹教授、Hena...
View Article「エネルギーがゼロ」の束縛状態を観測 マヨラナ粒子による次世代量子計算への第一歩
理化学研究所(理研) 創発物性科学研究センター 創発物性計測研究チームの町田理研究員、花栗哲郎チームリーダー、東京工業大学 科学技術創成研究院 フロンティア材料研究所の笹川崇男准教授、東京大学...
View Article生命誕生のカギの一つは深海底のメタルが握っている 深海熱水噴出孔で有機物が生成する新たなメカニズムを提案
ポイント 地球形成初期の深海熱水噴出孔では、硫化金属の沈殿物が電気還元されてメタルに変化していた。 硫化金属とメタルの複合体は、生命発生に不可欠な有機化学反応を促進する。 メタルの生成、及びその表面で促進される有機合成プロセスは、地球形成初期の海洋底で幅広く進行していた。 概要 東京工業大学 地球生命研究所(以下ELSI)の北台紀夫アフィリエイトサイエンティスト(兼 国立研究開発法人...
View Articleスーパーコンピュータ「京」がGraph500において9期連続で世界第1位を獲得 ビッグデータの処理で重要となるグラフ解析で最高レベルの評価
理化学研究所(理研)、九州大学、東京工業大学、バルセロナ・スーパーコンピューティング・センター、富士通株式会社、株式会社フィックスターズによる国際共同研究グループは、ビッグデータ処理(大規模グラフ解析)に関するスーパーコンピュータの国際的な性能ランキングであるGraph500において、スーパーコンピュータ「京(けい)」[補足1]による解析結果で、2018年11月に続き9期連続(通算10期)で第1位を...
View Article冥王星を含む太陽系外縁天体の衛星、太陽系初期の巨大天体衝突で形成された可能性
ポイント 太陽系外縁天体のうち、冥王星をはじめとする直径1,000 km以上の天体はすべて大きな衛星を持つが、その衛星の形成機構と形成時期は謎であった 太陽系外縁天体の大きな衛星が巨大天体衝突によって形成された可能性が高いことを、数値シミュレーションで示した 衛星形成後の一定期間は天体が溶融していたと考えると、現在の衛星の公転周期や離心率をうまく説明できる...
View Article極薄超伝導体において揺らぎから生じる特殊な金属相を観測 微弱磁場が微細超伝導体に与える影響を解明
要点 超高真空、極低温環境においてセレン化ニオブ単層膜の超伝導を観察 弱磁場中では超伝導ではなく、揺らぎにより生じる特殊な金属相を観測 超微細超伝導体を用いた量子計算デバイスへの影響を示唆 概要 東京工業大学 理学院 物理学系の一ノ倉聖助教、東京大学 大学院理学系研究科の長谷川修司教授、高山あかり助教(現...
View Article石原宏名誉教授が令和元年春の叙勲を受章
令和元年春の叙勲において、石原宏名誉教授が瑞宝中綬章を受章しました。長年にわたる教育と研究への多大な貢献が評価されたものです。 石原宏名誉教授 経歴 石原宏名誉教授(2011年称号授与)は、1973年に本学 大学院理工学研究科 電子工学専攻 博士課程を修了後、本学 助手、助教授を経て、1989年に同 精密工学研究所の教授となりました。その後は、同 フロンティア創造共同研究センター 教授、同...
View Article環境振動発電素子の広帯域化に成功 エネルギーハーベスティングへの応用に期待
要点 環境振動発電素子の広帯域化に向けた低閾値整流昇圧回路を設計 MEMSと集積回路による実システムを開発して広帯域化に成功 振動発電素子の利用環境拡大に貢献 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院 未来産業技術研究所の山根大輔助教(兼 科学技術振興機構さきがけ研究者)、東京大学...
View ArticleTBSテレビ「未来の起源」に山中研究室の学生が出演
物質理工学院 応用化学系 山中一郎研究室の西川祐太さん(物質理工学院 応用化学系 博士後期課程3年)が、TBS「未来の起源」に出演します。 天然ガスを液体燃料へ一度で転換できるインジウム触媒の研究が紹介されます。 「未来の起源」は、注目される研究を行うチームの若者たちの活躍ぶりや、研究テーマへの情熱を描く番組です。 西川祐太さんのコメント 物質理工学院 応用化学系 西川祐太さん...
View Article基礎研究機構 オープニングセレモニー開催
最先端科学技術を担う若手研究者を育成する具体的かつ持続的な仕組みとして東京工業大学が設立した基礎研究機構(小山二三夫機構長)のオープニングセレモニーが、5月24日、東工大すずかけ台キャンパスS8棟レクチャーホールで開催されました。益一哉学長ら本学関係者のほか、本機構の塾生や取材記者ら出席者は総数100名を超える催しとなりました。基礎研究機構は、本学が世界をリードする最先端研究分野である「細胞科学分野...
View Articleパブリックブロックチェーンのシミュレータ「SimBlock」を開発・配布開始 性能や安全性の手元での検証を可能にし、ブロックチェーン技術の研究・開発を加速
東京工業大学 情報理工学院 数理・計算科学系の首藤一幸准教授、青木優介大学院生(研究当時)、大月魁大学院生、金子孟司大学院生、永山流之介大学院生、坂野遼平研究員らの研究グループと情報理工学院...
View Article技術力の融合と強化を目指し「AGCマテリアル協働研究拠点」を設置 マテリアルソリューションを創出
東京工業大学とAGC(エー・ジー・シー)株式会社(以下、AGC)は、「AGCマテリアル協働研究拠点」を2019年7月1日(月)に設置します。東工大すずかけ台キャンパスに約66㎡の専用スペースを確保すると共に、AGCから共同研究員を受け入れ、組織対組織の連携を進めていきます。 東工大とAGCは、これまでガラス・セラミックス・有機材料など多くの領域で共同研究を進め、優れた成果を創出してきました。...
View Article藤枝俊宣講師が日本生体医工学会 臨床応用研究賞・荻野賞を受賞
藤枝俊宣講師 生命理工学院 生命理工学系の藤枝俊宣講師が、日本生体医工学会より平成30(2018)年度臨床応用研究賞・荻野賞を受賞しました。東工大としては初めての受賞となります。...
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