油糧藻類における遺伝子改変後に脱落可能なゲノム編集ベクターの開発 藻類バイオディーゼル生産のための外来遺伝子フリーゲノム編集技術の確立
要点 藻類バイオディーゼル[用語1]などの生産が期待される有用微細藻類、ナンノクロロプシスにおいて遺伝子改変後に脱落可能なTALEN[用語2]発現ベクターとキャリアDNAを使用しないエレクトロポレーション法[用語3]を開発しました。 上述の技術により外来遺伝子を含まず有用変異のみを持つナンノクロロプシスを構築することが可能になりました。...
View Article地下深部に広がる「超臨界地熱資源」分布の可視化に成功 より高出力な地熱発電につながる「地熱資源」を発見
要点 秋田県湯沢地熱域の地下深部(地下数km)に広がる「超臨界地熱資源」分布の可視化に成功 「超臨界地熱資源」の発達メカニズムを解明 発見した「超臨界地熱資源」を用いると大出力発電を実現できる可能性 概要 東京工業大学 理学院 火山流体研究センターの石須慶一研究員、小川康雄教授、東北大学大学院 環境科学研究科...
View Article新型コロナウイルスの増殖に必須な酵素を阻害するペプチド様ではない新規化合物群を発見 既存薬と骨格の異なる構造新規性の高い薬剤開発への活用を期待
要点 SARS-CoV-2を含むコロナウイルスのウイルス複製に必須な酵素3CLプロテアーゼの活性を生化学的に阻害する、ペプチド様ではない6化合物を新規に発見 生体内での望ましい薬物動態を実現するため、ペプチド結合を持つ化合物を取り除いた大規模化合物ライブラリからヒット化合物を選抜 ヒット化合物は既知の3CLプロテアーゼ阻害剤の化合物空間に含まれない一方、既報[参考文献]で示したファーマコフォアに適合...
View Article哺乳類の胎盤獲得に至る分子進化プロセスの一端を解明 進化学の発展や、妊娠時の異常診断・治療への応用にも期待
要点 胎盤形成を制御するタンパク質NRKの哺乳類祖先における大規模かつ急速な分子進化を発見 分子進化により獲得した配列を介してNRKが胎盤細胞の増殖を抑制する分子機構を解明 胎盤細胞の増殖制御メカニズムの解明により、胎盤形成異常が胎児に与える影響などの診断や治療法確立にも期待 概要 東京工業大学 生命理工学院 生命理工学系のベニ・レスタリ(Beni Lestari)大学院生、内藤聡美大学院生、同...
View Articleベルト構造を有する環状分子の精密合成法を開発 触媒の力で環を「組み立て」ベルトの輪を「閉じる」
要点 カチオン性ロジウム触媒によって芳香環パーツを「組み立て」、ベルト分子の輪を「閉じる」:ベルト構造を有する環状分子の合成法を開発 シクロフェナセン類縁体やキラル型ベルト共役分子の(不斉)合成を達成 これらの合成メカニズムを計算化学的シミュレーションによって解明 概要 東京工業大学 物質理工学院 応用化学系の野上純太郎大学院生、永島佑貴助教、田中健教授、理学院...
View Articleファンデルワールス力による"つよく"・"しなやか"な新しい結合 強磁性トンネル接合素子の構成材料としてグラフェン二次元物質/規則合金の異種結晶界面に期待
要点 ファンデルワールス力により、異種結晶界面が"つよく"・"しなやか"に結合することを発見 グラフェンとL10規則合金の界面に垂直磁気異方性が誘起されることを発見 六方晶グラフェンと正方晶L10規則合金の異種結晶界面の原子位置を理論と実験の両方により正確に決定 X nm世代のMRAMに向けたグラフェン/L10規則合金記録層に期待 概要...
View ArticleDNA中で機能する新たな人工塩基対の創製に成功 DNAの構成要素を増やす新たな設計概念を提案
要点 自然界のDNAに含まれるA, G, T, Cとは異なる4種類の人工的な核酸塩基を開発し、これらを組み込んだ二重らせんDNAの形成に成功した。 新たに開発した人工塩基対は、二重らせんDNAの外側で互いを認識し、選択的かつ安定な塩基対を組むことを明らかにした。 これらの人工塩基対を連続して組み込んだDNAは、非常に安定な二重らせん構造を形成できる。...
View Article固体と分子の境界サイズの物質を合成する新たな手法を開発 超分子カプセルを用いて巨大な金属クラスターを合成
要点 サブナノとナノの中間に位置する準サブナノ領域の微粒子を高精度で合成 2種類の樹状分子を混合して自発的に構築させた超分子カプセルを利用 粒子サイズがさらに大きい材料の開発も期待 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院の塚本孝政助教(科学技術振興機構...
View ArticleバイオDX産学共創拠点で川崎市に微細藻屋外培養施設を設置 JSTによる産学共創拠点への採択を受け企業敷地内で研究推進
東京工業大学 生命理工学院 太田啓之教授を研究開発課題リーダーとする研究グループ※が、科学技術振興機構(JST)より、産学共創拠点「Bio-Digital Transformation(以下バイオDX)で持続可能な発展を導くバイオエコノミー社会を実現」(プロジェクトリーダー:広島大学 ゲノム編集イノベーションセンター長...
View Article本村真人教授にIEEEフェローの称号を授与
東京工業大学科学技術創成研究院の本村真人教授(AIコンピューティング研究ユニット主宰)が、電気電子工学と情報工学分野では世界最大で最も権威がある学会IEEE(Institute of Electrical and Electronics...
View Article藻類に窒素をより多く取り込ませる新しい機構を発見 低窒素環境での食糧増産にも期待
要点 窒素の取り込みを活性化する転写因子であるMYB1の働きが、窒素が豊富にある環境では抑制されてしまうメカニズムを解明。 このメカニズムを応用し、窒素が豊富に存在する環境でも、窒素を取り込む遺伝子群の発現を高いまま維持する藻類の作出にも成功。 藻類バイオマス生産の低コスト化やさらなる食糧増産などへの貢献に期待。 概要 東京工業大学 生命理工学院 生命理工学系の周柏峰大学院生、科学技術創成研究院...
View Articleセレン化スズ多結晶体の熱電変換性能を30倍に向上 高い電気伝導度と低い熱伝導率を両立
要点 セレン化スズ(SnSe)の多結晶体にテルル(Te)を添加し、熱電変換性能を30倍に向上 弱いSn—Te結合が形成されることで、Snが抜けて正孔の濃度が増加し、同時に熱伝導率が下がるという仕組みも、量子計算により解明 単純な合成プロセスによって、高い電気伝導度と低い熱伝導率を両立し、熱電材料の性能を大きく向上させ、脱炭素化に貢献する新技術として期待 概要 東京工業大学 物質理工学院...
View Article遮蔽されても影ができない全方位のダイナミックプロジェクションマッピング 運動物体に対して複数台の高速プロジェクタで動的に協調投影
要点 複数台の高速プロジェクタを用いることで、遮蔽物による影を生じさせない広範囲へのダイナミックプロジェクションマッピングを実現 高速プロジェクタの台数が増えた場合にも、運動する物体に遅れなく投影可能な高速投影手法を設計 動的に変化する環境全体に投影できるため、エンターテインメントや作業支援などへの展開に期待 概要 東京工業大学 工学院...
View Article新型コロナウイルスの新薬開発につながる候補化合物を発見 免疫を妨げる酵素の構造と、阻害する物質を推定
要点 新型コロナウイルスの酵素Nsp15と結合し、その機能を阻害する可能性がある化合物を発見 Nsp15は新型コロナウイルスの感染を助けるため、Nsp15を阻害する化合物の発見は新薬開発に寄与する可能性 Nsp15とウイルスRNAが形成する分子複合体の立体構造の推定にも成功 概要 東京工業大学 生命理工学院...
View Article星野歩子准教授が第18回日本学術振興会賞を受賞
生命理工学院 生命理工学系の星野歩子准教授が第18回(令和3(2021)年度)日本学術振興会賞を受賞しました。 日本学術振興会賞とは 日本の学術研究の水準を世界のトップレベルにおいて発展させるために、創造性に富み優れた研究を進めている若手研究者を見い出し、早い段階から顕彰してその研究意欲を高め、独創的、先駆的な研究を支援することを目的に2004年に創設された賞です。...
View Article初期地球におけるRNAとタンパク質の相互作用を実験室で再現 40億年以上前から存在するタンパク質がアミノ酸の種類を変化させながら脈々と進化してきた可能性を示唆
要点 初期地球に存在していたであろう10種類のアミノ酸だけから成る原始タンパク質とRNAとの相互作用について網羅的に検討 実験及び分子動力学計算により、原始タンパク質は2価の金属イオン(Mgなど)を介してRNAと相互作用することを初めて証明 現在の生命が持つ翻訳系に関わる巨大な分子が、40億年前からタンパク質-RNA相互作用を維持する形で進化・発展した可能性を示唆 概要 東京工業大学...
View Article蛹期に備えて幼虫脂肪体のオートファジーは抑制される
要点 オートファジーによる任意のタンパク質の分解を生細胞で解析できる新たなシステムを開発 ショウジョウバエの幼虫の最終期には、哺乳動物の肝臓と脂肪組織にあたる脂肪体で、タンパク質などの分解を担うリソソームの機能が低下することを発見 多様な疾患の分子標的となりうるオートファジー・リソソーム機能の調節メカニズムの理解へ向け、新たな知見を提供することに期待...
View Article2021年度「異分野融合研究支援」2チームに支援決定 既存の研究分野にとらわれない異分野融合を推進する共同研究
東京工業大学は、2021年度の「異分野融合研究支援」に2つの研究チームを選びました。...
View Article東京工業大学が3大学共同顕彰にて第15回「でんきの礎(いしずえ)」を受賞
東京工業大学は、長岡技術科学大学、リオデジャネイロ国立大学と共に、一般社団法人電気学会の第15回電気技術顕彰「でんきの礎(いしずえ)」を受賞しました。顕彰名称は「三相回路の瞬時無効電力理論とその波及」です。 トロフィーおよび青銅プレート(大岡山キャンパス本館1階の展示ケースにて3月25日から展示)...
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