溶けたパラジウム―鉄合金の異常な体積膨張の起源を解明 金属製品開発の高精度化に期待
要点 未解明だったパラジウム-鉄合金での体積膨張(過剰体積効果)の起源を電子状態から説明することに成功。 金属結合の弱体化によりパラジウム原子が鉄原子から離れることが体積膨張の原因であることを発見。 金属溶液モデルの高精度化による、3Dプリンティングなどのシミュレーションの最適化に期待。 概要 東京工業大学 物質理工学院 渡邉学助教、田中友規研究員、合田義弘准教授、公益財団法人...
View Articleがんに貼り付く極小サイズの分子接着剤 生体内合成化学による新しいラジオセラノスティクス
概要 東京工業大学 物質理工学院 応用化学系の田中克典教授(理化学研究所(理研)開拓研究本部 田中生体機能合成化学研究室 主任研究員)、アンバラ・プラディプタ助教、大出雄大博士後期課程2年、理研 仁科加速器科学研究センター...
View Article可視-近赤外光に反応する高量子収率の新規光触媒を開発 太陽エネルギーの効率的利用で脱炭素社会の実現に貢献
要点 励起波長2,200 nmで世界最高の量子収率(AQY)を持つAu@Cu7S4新型光触媒を開発。 Au@Cu7S4ヨーク-シェルナノ構造により、可視光および近赤外光励起の両方で長寿命の電荷分離状態を維持可能。 太陽エネルギーの効率的利用を可能にする技術として、脱炭素社会の実現に貢献。 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院 フロンティア材料研究所のTso-Fu Mark...
View Article2023年度「大隅良典基礎研究賞」を3人が受賞
東京工業大学は、40歳未満の若手研究者に対し基礎研究資金を支援する「大隅良典基礎研究賞」の2023年度受賞者を決定し、1月24日にすずかけ台キャンパスで授賞式を行いました。 受賞者との記念撮影(前列左から雨澤勇太助教、大隅良典栄誉栄誉教授、益一哉学長、田中圭助教、澤田茉伊准教授)...
View Article生命現象中の細胞膜の脂質秩序を連続観察できる蛍光色素の開発 細胞接着やがん、線維症など病態の解明に光
要点 細胞脂質の成分組成を長時間観察できる高光安定性かつ低毒性の蛍光色素を開発 細胞分裂における膜組成の変化の一部始終の連続観察(1時間)に成功 膜タンパク質と細胞膜が関与する生命現象や病態形成のメカニズム解明に道 概要 東京工業大学 物質理工学院 応用化学系の田中拓哉大学院生と小西玄一准教授、九州大学 大学院理学研究院 生物科学部門...
View Article光アップコンバージョンには中間体の回転が重要だった! 高効率な光エネルギー変換デバイスの実現へ
要点 持続可能社会の実現に向け、これまで利用されてこなかったエネルギー源を有効活用することが重要。光アップコンバージョンと呼ばれる長波長光を短波長光に変換する現象を活用し、超高効率光エネルギー変換システムの実現が期待される。 光アップコンバージョンの光エネルギー変換効率は改良されてきているが、この反応のメカニズムが十分に理解されておらず、材料開発のボトルネックとなっていた。...
View Article高性能シリコン太陽電池製造手法の安全化を実現 キャリア再結合抑制効果の高い薄膜を形成する新手法を提案
要点 結晶シリコン表面にSiH4ガスを用いずキャリア再結合抑制層を形成する手法を確立 対向ターゲットスパッタの使用により高速製膜と製膜時ダメージ低減を両立 シリコンヘテロ接合太陽電池の低コスト化に向けた新しい製膜技術 概要 東京工業大学 工学院...
View Article熱電効果により超伝導の前兆現象の全容を解明 超伝導体の示す熱電効果の標準データを提示
要点 超伝導の前兆現象である微弱な「ゆらぎ」を、熱電効果により検出することに成功 2次元超伝導体の異常な金属状態の起源が、量子的なゆらぎが最大となる量子臨界点の存在によることを実証 温度と磁場に対する超伝導のゆらぎの全貌を明らかにし、超伝導体の示す熱電効果の標準データを提示 概要 東京工業大学 理学院...
View Article明るい環境と高いコントラストを両立するプロジェクションマッピング 投影対象だけを照らさない照明の光線制御で明るい環境を実現
要点 明るい環境と高いコントラストの投影を両立するプロジェクションマッピングの実現 投影対象だけを照らさない光線制御可能な照明と映像投影を組み合わせたシステムを開発 明るい環境に、プロジェクションマッピングの対象が自然に共存する新たな拡張現実の創出 概要 東京工業大学 工学院...
View Article神経結合を適正化する、新たなタンパク質機序を解明 タンパク質複合体によって「不適切な」神経結合が抑制され、「適切な」神経結合を形成
要点 神経結合に働く新たな免疫グロブリン様ファミリータンパク質の発見。 シナプス形成開始因子の局在を適切に規定することで、特異的に「適切なパートナー」と結合する仕組みを解明。 新たな神経回路形成モデルを提唱し、神経回路形成異常による疾患の治療にもつながる重要な成果。 概要 東京工業大学 生命理工学院...
View Article水素と触媒反応を利用して低接触抵抗IGZO-TFTを実現 界面の選択的還元による高安定性を持つ次世代メモリへの応用に期待
要点 触媒反応のアイディアを活用してIGZO-TFTと電極の接触抵抗を大幅に低減 水素透過能と触媒作用を有する電極材料を用いて界面領域の選択的な還元を実証 ナノスケールのTFTを集積した安定な次世代メモリデバイスの実現を加速 概要 東京工業大学 国際先駆研究機構 元素戦略MDX研究センターの辻昌武特任助教、Shi...
View Articleトヨタ・モビリティ基金と「交通安全高度化協働研究拠点」を設置 交通事故死傷者ゼロを目指す
東京工業大学(以下、東工大)と一般財団法人トヨタ・モビリティ基金(Toyota Mobility Foundation、以下TMF)は、交通事故死傷者ゼロを目指し、クルマ・人・交通インフラの三側面(「三位一体」)における実効性ある交通安全施策の実現に向けて、交通環境における人の行動などに関する研究を行う「交通安全高度化協働研究拠点」を設置しました。...
View Article薬剤設計を支援する解釈性の高いAI予測手法を開発 持続可能な創薬を目指した合理的分子設計に向けて
要点 低分子医薬品開発のためのAI化合物設計技術MMGXを開発 異なる分子グラフ表現の組み合わせにより、AI予測結果に高い解釈性を付与 薬剤設計の効率化によって医薬品開発を加速させるAI創薬の進展に期待 概要 東京工業大学 情報理工学院 情報工学系の大上雅史准教授とKengkanna...
View Article吉松公平准教授がアメリカ物理学会の卓越した査読者(Outstanding Referees)に選出
東京工業大学 物質理工学院 応用化学系の吉松公平准教授が、アメリカ物理学会から、2024年の卓越した査読者(終身称号)に選出されました。アメリカ物理学会が3月1日に発表しました。 受賞者 吉松公平 物質理工学院 応用化学系 准教授 授与団体 アメリカ物理学会(American Physical Society:APS) 受賞日 3月1日 吉松公平 Kouhei...
View Article伊賀健一栄誉教授・元学長が2024年のアイヴス・クイン賞を受賞
伊賀健一栄誉教授 東京工業大学の伊賀健一栄誉教授・元学長が、2024年のアイヴス・クイン賞(Frederic Ives Medal / Jarus W. Quinn Prize)を受賞しました。Optica(旧OSA:アメリカ光学会)が2月21日に発表しました。 受賞者 伊賀健一栄誉教授・元学長 授与団体 Optica(旧OSA:アメリカ光学会) 賞名 Frederic Ives Medal /...
View Article打田准教授、土方准教授が2023年度「東工大の星」特別賞【STAR】に決定
東京工業大学は、2023年度(第11回)「東工大の星」特別賞【STAR】(Special Award for Tokyo Tech Advanced Researchers)の受賞者として、理学院 物理学系の打田正輝准教授と工学院 機械系の土方亘准教授の2人を、学長および研究・産学連携本部長の協議により選考し、3月1日に発表しました。...
View Article理論計算と機械学習により無機材料表面の性質を高精度かつ網羅的に予測 光触媒材料などの探索や電子・光電子デバイスの設計を支援
要点 最先端の理論計算と機械学習による新たな予測手法を開発 材料探索やデバイス設計において不可欠な指針 マテリアルズインフォマティクスに立脚して材料開発を加速 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院 フロンティア材料研究所の清原慎JSPS特別研究員(研究開始時。現:東北大学 助教)、大場史康教授は、産業技術総合研究所 エネルギー・環境領域...
View Article量子光学で光バネの硬化に成功 次世代重力波望遠鏡での応用に期待
要点 レーザー光が鏡を押す力を復元力とする光バネを、量子光学で扱う非線形光学効果を応用して硬くすることに世界で初めて成功。 レーザー光の光量を増やさずに、信号成分を増やして応答を向上させる信号増幅を導入。 次世代重力波望遠鏡の高周波感度を向上させる技術への応用などに期待。 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院の小田部荘達特任助教と理学院...
View ArticleSARS-CoV-2の転写開始の鍵となるRNA構造を同定 汎コロナウイルス創薬の新規ターゲット開発に期待
概要 東京工業大学 生命理工学院 生命理工学系の石井佳誉教授(理化学研究所(理研)生命機能科学研究センター先端NMR開発・応用研究チーム チームリーダー)、理研...
View Article本学教員2人が第56回市村賞 市村学術賞を受賞
東京工業大学の教員2人が、第56回市村賞 市村学術賞(本賞・貢献賞)を受賞しました。公益財団法人市村清新技術財団が、3月8日に発表しました。 西森秀稔 国際先駆研究機構 特任教授(受賞当時) 賞名 市村賞 市村学術賞 本賞 受賞業績 量子アニーリングの創出と展開 西森秀稔 Hidetoshi Nishimori|研究者検索システム 東京工業大学STARサーチ...
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