大気下での安定性に優れた電子輸送型高分子トランジスタの開発に成功 有機エレクトロニクス研究における標準物質としての利用を期待
要点 アクセプター性骨格のみからなる高分子構造を設計 環境負荷が低い直接アリール化重縮合による効率的な合成に成功 異性体構造によるトランジスタ性能の違いを実証 室温大気下で1ヵ月保存後でも十分な電子移動度を保持する安定な高分子トランジスタの開発に成功 概要 東京工業大学 物質理工学院...
View Article全学横断型の「社会的課題解決型データサイエンス・AI研究推進体(DSAI)」を設立 キックオフシンポジウムを開催
東京工業大学は2019年4月、データサイエンスと人工知能(AI)に関するトップレベルの研究のハブとして、情報理工学院を中心に「社会的課題解決型データサイエンス・AI研究推進体(DSAI)」を設立しました。全学的な横断組織で先端研究に取り組む「イノベーション研究推進体」(2019年4月現在、8推進体が活動中)の新しい組織です。多くの教員が協力し、産業界とも連携しながら、データサイエンスとAIについて多...
View Article人の体温環境でDNA信号を5,000倍以上に増やす人工細胞を構築 人間の思い通りに動く「分子システム」の実現に一歩前進
発表のポイント 37 ℃という人の体温と同等の温度環境で、DNAを合成し5,000倍以上に増やすことができる人工細胞の構築に成功しました。 DNAを増やす反応の開始を、光を使って人間が制御することもできます。 生命システムの再構成や分子ロボット[用語1]の開発に貢献するものと期待されます。 概要 東北大学 大学院工学研究科 野村 M. 慎一郎准教授、同大学院生 佐藤佑介氏(研究当時、現:東京工業大学...
View Article量子干渉効果と格子欠陥が磁気準粒子に及ぼす作用を中性子散乱で観測
要点 量子反強磁性体中で量子干渉効果により磁気準粒子が動けなくなることを中性子散乱実験で観測 この磁性体の相互作用のフラストレーションが完全であることを確認 格子欠陥の作用によって形成される量子力学的励起状態を観測 量子磁性材料の開発に期待 概要 東京工業大学 理学院 物理学系の栗田伸之助教、田中秀数教授、青山学院大学 理工学部 物理・数理学科の山本大輔助教、古川信夫教授、理工学研究科...
View Articleボロフェンに類似するホウ素二次元ナノシートの発見 常圧大気下で簡便に合成できるホウ素原子層物質
要点 常圧・大気下でホウ素と酸素からなる原子層物質の合成に成功 多積層結晶の異方的な電気特性を解明 層間に導入されたカチオンにより簡単な原子層剥離が可能 概要 東京工業大学...
View Article放射光でセラミックス内部の欠陥観察に成功 部材の信頼性向上、プロセス・設計・技術体系を革新
要点 SPring-8でセラミックス内部にある微小欠陥の分布と3次元形状を観察 製造プロセスにおける欠陥形成機構を解明、高信頼性部材の製造が可能に 欠陥分布計測により局所領域の強度を予測し、強度の空間分布を把握 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院...
View Article南極の海洋生物起源の硫酸塩エアロゾルは氷期に減少していた 南極ドームふじアイスコア分析データの解析から
国立極地研究所(所長:中村卓司(なかむらたくじ))の東久美子(あずまくみこ)教授を中心とする研究グループは、南極のドームふじで掘削されたアイスコア(図1)のイオン分析データを用いて、南極海の植物プランクトンに由来する硫酸塩エアロゾルの変動を、過去72万年間にわたって推定しました。その結果、植物プランクトン由来の硫酸塩エアロゾルは、これまでの説とは異なり、氷期に減少し、間氷期に増加していた可能性が高い...
View Article硫黄同位体組成が解き明かす南極硫酸エアロゾルの起源 氷期に海洋生物起源の硫酸エアロゾルが減少した新証拠を発見
要点 硫黄同位体組成を南極硫酸エアロゾルの起源推定の有用な指標として確立 氷コア硫黄同位体記録が氷期に海洋生物活動の低下を物語っていることを示唆 南極大陸に中低緯度地域からの硫酸エアロゾル長距離輸送を発見 概要 東京工業大学 物質理工学院 応用化学系 吉田尚弘研究室の石野咲子大学院生(研究当時。現・国立極地研究所...
View Article光触媒反応中の電子と分子の超高速な動きを世界初観測 次世代のクリーンエネルギー人工光合成技術の進展に結びつく成果
研究成果のポイント 人工光合成[用語1](光触媒[用語2]反応)において、時間分解テラヘルツ(THz)[用語3]全反射分光法[用語4]を用いて、光触媒分子(レ二ウム(Re)錯体)と還元剤TEOA溶液の分子間相対運動および電荷移動の観測に初めて成功。 光触媒反応がピコ(10-12)秒という極めて短い時間の中でどのように起こっているかを直接観測することはこれまで不可能だった。...
View Article複数の原子からなる高次の物質の周期律を発見 未知物質の探索に活用できる新たな周期表の誕生
要点 分子などの形状と性質を予測する新たな理論モデルを開発 複数の原子からなる高次の物質の間に新たな周期律を発見 まだ確認されていないナノ物質の存在を予見 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院の塚本孝政助教、春田直毅特任助教(現 京都大学 福井謙一記念研究センター...
View Article反強磁性秩序の超高速ダイナミクスを3次元的に追跡
要点 六方晶YMnO3の反強磁性秩序の3次元的な運動を追跡することに成功 非線形磁気光学効果と線形磁気光学効果を組み合わせて検出 磁化反転やスピン再配列におけるスピンダイナミクスの追跡に期待 概要 東京工業大学 理学院 物理学系の佐藤琢哉教授は、スイス・チューリヒ工科大学(ETH)のManfred Fiebig(マンフレッド フィービッヒ)教授、Christian...
View Article火星衛星探査に向けた国際的な惑星保護方針への貢献について 日本の研究チームが火星衛星微生物汚染評価に関する科学的研究成果を発表・国際ルール設定へ主導的な役割
東京工業大学 地球生命研究所の玄田英典准教授および兵頭龍樹日本学術振興会特別研究員は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所の藤田和央教授、千葉工業大学...
View Article令和元年度 末松賞「ディジタル技術の基礎と展開」支援 授賞式を開催
令和元年度(2019年度)の「末松賞『ディジタル技術の基礎と展開』支援」の受賞者4名が決定し、9月5日、大岡山キャンパス学長室で授賞式が行われました。 末松栄誉教授と授賞者を囲んでの記念写真...
View Article2019年度「東工大挑戦的研究賞」授賞式-独創性豊かな若手研究者10名を表彰-
東京工業大学は、毎年、独創性豊かな新進気鋭の本学の研究者を選び「東工大挑戦的研究賞」を授与しています。 第18回目となる2019年度は、10名が選考され、そのうち特別に優れていると評価された3名は「末松特別賞」にも選ばれました。 授賞式は9月5日※、大岡山キャンパス学長室で行いました。 ※ 9月5日に欠席した受賞者に対し、9月10日、学長室で授賞式を行いました。 受賞者との記念撮影(9月5日)...
View ArticleDNAオリガミによる人工細胞微小カプセルの開発に成功 機能をプログラム可能な分子ロボットの開発に期待
要点 DNAオリガミによるナノプレートで細胞膜を模倣した、人工細胞としての微小カプセルを開発 人工的なイオンチャネルを形成させ、微小カプセル間のイオンの輸送に成功 分子コンピュータ/分子センサーを搭載した分子ロボットや、人工ニューラルネットワーク、高機能薬剤送達などへの応用に期待 概要 東京工業大学...
View Article東北沖地震後の地盤隆起の原因を解明 地震を起こした断層深部でのゆっくりとしたすべりが隆起を支配
発表のポイント 実験岩石学的知見に基づき、東北地方沿岸部の地盤隆起をモデル化することに成功 隆起は、地震時に大きくすべった領域の深部で、断層がゆっくりとすべることにより発生 隆起過程は、ゆっくりとした断層すべりとマントルの流動の両方に影響を受ける 今後の地盤隆起過程の予測には、実験岩石学的知見が必要 概要...
View Articleディスプレイ用半導体の性能を左右する微量な水素の振舞いが明らかに 素粒子ミュオンで透明半導体IGZO(イグゾー)中の不純物水素の局所電子状態を解明
要点 微量水素が透明半導体IGZOの性能を左右するメカニズムの一端を、ミュオン注入により解明 概要 大学共同利用機関法人 高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所の小嶋 健児 准教授(当時)、平石 雅俊 研究員、門野 良典 教授らのグループは、東京工業大学 科学技術創成研究院 フロンティア材料研究所の井手 啓介助教、神谷 利夫 教授、同大学 元素戦略研究センターの松石 聡 准教授、細野...
View ArticleNHK Eテレ「100分de名著」にリベラルアーツ研究教育院の若松英輔教授が出演
本学 リベラルアーツ研究教育院の若松英輔教授が、NHK Eテレ「100分de名著」に出演します。 「100分de名著」は、誰もが一度は読みたいと思いながらも、なかなか手に取ることができない古今東西の「名著」を、25分×4回の計100分で読み解く番組です。 今回は、西田幾多郎の『善の研究』を取り上げます。 若松英輔教授 若松教授のコメント...
View Article有機薄膜太陽電池を使った高活性光触媒の作成に成功 可視光に応答する光触媒の性能向上に期待
要点 有機薄膜太陽電池の片側の電極を剥がし、有機材料を付与して有機光触媒を作成 可視光照射で高効率の光酸化反応を実現 一方向の高効率電子輸送を酸化に利用 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院 化学生命科学研究所の長井圭治准教授、金沢大学 理工研究域 物質化学系の故桑原貴之准教授、髙橋光信教授、同...
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