“甘さ”を見分ける分子カプセル
“甘さ”を見分ける分子カプセル ―水中で糖分子 スクロースの選択的な包み込みに成功― 要点 分子カプセルが、水中で砂糖の主成分スクロースを選択的に包み込むことを発見 包み込みは人工の糖分子(人工甘味料)の方が強く、人間が感じる甘さと同じ順 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院...
View Article40億年前の火星は厚い大気に覆われていた ―太古の隕石に刻まれた火星環境の大変動―
要点 理論計算と火星隕石の化学分析データの比較から太古の火星大気圧を推定 40億年前の火星は地球と同程度(約0.5気圧以上)の厚い大気に覆われていたことが判明 40億年前以降に起きた大気量の減少が地球との運命を隔てた可能性を示唆 概要 東京工業大学...
View Articleフラストレーションと量子効果が織りなす新奇な磁気励起の全体像を中性子散乱で観測―新しい磁気理論の指針を提示―
要点 三角格子量子反強磁性体の磁気励起の全体像を中性子散乱実験で捉えた 分数スピン励起などの新概念を示唆する磁気励起を観測 フラストレーションと量子効果が生む新たな物性研究の進展に期待 概要...
View Article東工大を含むECM共同研究開発チーム第15回「産学官連携功労者表彰」国土交通大臣賞を受賞
本学の物質理工学院 材料系の坂井悦郎特任教授が関わるECM共同研究開発チーム※および国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下NEDO)は、科学技術イノベーションに係る産学官連携活動における大きな成果を称えることを目的として内閣府が主催する「第15回 産学官連携功労者表彰」において、国土交通大臣賞を受賞しました。 受賞関係者の記念写真(左が坂井特任教授)...
View Article沈み込んだ海山が引き起こした予期せぬ火山活動
概要 国立研究開発法人 海洋研究開発機構(理事長 平朝彦)地球内部物質循環研究分野の西澤達治研究生(東京工業大学 大学院理工学研究科 博士後期課程)、中村仁美研究員(東京工業大学 理学院 特別研究員)、岩森光分野長(東京工業大学 理学院 特定教授)らと国立大学法人 東京工業大学(学長...
View Article気管支内の診断精度向上を目指して東邦大学と東京工業大学の研究チームが共同で自走式カテーテルを開発
東邦大学医療センター大森病院 呼吸器内科 高井雄二郎准教授と東京工業大学 工学院 システム制御系 塚越秀行准教授の研究チームは、1本の極細構造のチューブ内に流体圧を印加することにより、ミミズのような蠕動(ぜんどう)運動を生成する仕組み(Mono-line Drive)を開発しました。...
View Article数原子からなる白金クラスター触媒の大量合成に成功
数原子からなる白金クラスター触媒の大量合成に成功 ―従来よりも1,000倍以上の効率で― 要点 環状の白金錯体を利用して白金原子数5から12の原子数のクラスター担持触媒をミリグラムオーダーで合成することに成功(フラスコスケールの有機合成反応に初めて適用) この白金クラスターは再利用可能な触媒として活用できる可能性がある 少し大きいナノ粒子と比べ、数原子のクラスターは興味深い挙動を示す 概要...
View Articleグラフェンの厚さの違いと電子の動きの関係を世界で初めて観察
本研究成果のポイント 電子・光電材料として期待されるグラフェン内の電子移動を高時間・空間分解能(フェムト秒とナノメートル)で初めて観測 これにより、電子の動きとナノ構造の関係を明らかに 素子開発に役立つ欠陥情報の提供など、グラフェンの新規特性評価手法の開拓 概要 高エネルギー加速器研究機構(KEK) 物質構造科学研究所の福本恵紀特任助教は、東京工業大学 理学院...
View Article新しいシート状物質「ホウ化水素シート(ボロファン)」の誕生 ~優れた水素吸蔵性能を有する新材料~
研究成果のポイント 1. 電子材料や水素吸蔵材料として利用できる優れた特性を持つ物質として理論的にその存在が予想されていた二次元(シート状)物質「ホウ化水素シート(ボロファン)」を生成することに成功しました。 2....
View Article硫黄ナノクラスターの“精密”質量分析法
硫黄ナノクラスターの“精密”質量分析法 ―分子カプセルの利用で、環状硫黄の安定化と選択的合成を達成― 要点 分子カプセルの包み込みによる硫黄ナノクラスターの新しい質量分析法を開発 カプセル空間内で硫黄ナノクラスターの顕著な安定化と選択的合成に成功 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院 化学生命科学研究所の松野...
View Article酸化チタンの新機能を発見 ―薄膜形状で超伝導を実現―
要点 地球上のありふれた元素を活用した高機能材料の創製に寄与 2つの異なる組成の酸化チタンを薄膜形状に合成し、組成・構造を決定 実験的に未解明だったバイポーラロン超伝導の発現の可能性 概要 東京工業大学...
View Article手足を動かす筋肉のつくり方はどうやって進化したのか?
手足を動かす筋肉のつくり方はどうやって進化したのか? ―サメの鰭から四肢筋の発生様式の進化を解明― 要点 軟骨魚類トラザメの対鰭筋が遊離筋の特徴をもつ細胞からつくられることを解明 軟骨魚類の対鰭筋は遊離筋によらない方法でつくられるという従来の説を覆す 対鰭・四肢の筋肉が遊離筋によってつくられるという発生様式は、従来説より古い起源をもつ可能性を提示 概要 東京工業大学 生命理工学院...
View Article講演会「大変革期の科学技術イノベーション政策に向けて」開催報告
9月21日、大岡山キャンパス本館3階第2会議室にて、国立研究開発法人科学技術振興機構(Japan Science and Technology Agency、以下JST)研究開発戦略センターのセンター長代理である倉持隆雄氏による講演会「大変革期の科学技術イノベーション政策に向けて 鳥の目、虫の目、つながる目」を開催しました。...
View Article新しい不斉源「トポロジカルキラリティ」の機能を解明
新しい不斉源「トポロジカルキラリティ」の機能を解明 ―医薬品開発などにも応用可能な優れた不斉源の開発に成功― 要点 トポロジカルキラリティを有する化合物の不斉源としての機能を初めて評価 ロタキサンを不斉源として高分子に一方巻きらせんを誘起できることを見出した ロタキサンは従来の点不斉を有する分子よりも優れた不斉源となり得る 概要 東京工業大学 物質理工学院 応用化学系の石割文崇助教(兼・同大学...
View Article笹川崇男准教授がフロンティアサロン第7回永瀬賞特別賞を受賞
東京工業大学 科学技術創成研究院 フロンティア材料研究所の笹川崇男准教授が、フロンティアサロン第7回永瀬賞特別賞を受賞しました。 宮田フロンティアサロン財団代表理事(左)から賞状を受け取る笹川准教授(右)...
View Article超巨大遺伝子群を制御するゲノム領域を発見
超巨大遺伝子群を制御するゲノム領域を発見 ―匂い受容体の遺伝子進化の謎の解明へ― 要点 嗅覚受容体遺伝子の新たな転写調節領域を発見 この領域は他に例をみない超長距離作用性の遺伝子調節領域だった 嗅覚受容体の遺伝子発現メカニズムに新たな知見 概要 東京工業大学 バイオ研究基盤支援総合センターの廣田順二准教授と岩田哲郎研究員、東京大学 大学院農学生命科学研究科の東原和成教授、理化学研究所...
View Article従来の性能を越える新しい有機半導体用電極の開発 ―電極材料によらず電子・正孔両方の注入が可能に
発表のポイント 有機半導体において、通常の金属電極を凌駕する世界最高性能の電荷注入効率の電極を設計して実証した。 新しい電極は、電子と正孔を同等に有機半導体に注入することができる。 新しい電極は、空気中で安定であり、種々の電子デバイスへの応用が期待できる。 新しい電極は、高性能な電界発光素子への応用が可能である。 新しい電極は、中間層のナノ構造を操作することにより簡単なプロセスで高性能電極となる。...
View Articleスピンが偏った超伝導状態の検証に成功 ―トポロジカル超伝導の実現へ向けて―
要旨 理化学研究所(理研) 創発物性科学研究センター 創発物性計測研究チームの岩谷克也上級研究員、花栗哲郎チームリーダー、東京工業大学 科学技術創成研究院 フロンティア材料研究所の笹川崇男准教授らの共同研究グループは、「トポロジカル超伝導体[用語1]」の候補物質β-PdBi2の表面において、スピン[用語2]が偏った(スピン偏極した)特異な状態が超伝導になっていることを明らかにしました。...
View Article新型の酸化物イオン伝導体である新物質SrYbInO4を発見 ―燃料電池や酸素分離膜等の開発を加速―
要点 新物質SrYbInO4を発見、結晶構造の決定に成功 SrYbInO4が新構造型の純酸化物イオン伝導体[用語1]であることを発見 イオン伝導機構も解明 関連材料の開発およびエネルギー・環境分野への応用研究を加速 概要 東京工業大学 理学院...
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