7月25日、東京工業大学、秋田大学、秋田県医師会の三者は、3月29日に締結した連携に関する協定のキックフォーラムを秋田大学で開催しました。 連携協定はそれぞれの持つ教育・研究・医療に関する技術や経験を生かし、医理工分野における連携を強化することで、我が国が直面する超高齢化社会への対応と国民の長寿・健康に資する取り組みを推進するために締結されたものです。
「長寿・健康研究教育拠点形成を目指して」と題して開かれた本フォーラムでは、始めに各機関代表および来賓から挨拶がありました。まず、東京工業大学の三島良直学長から「理工系の技術を網羅し、最先端の研究を行っている東京工業大学の強みを活かし、地域課題に取り組む二者と緊密に連携することで社会への波及を目指したい」との意気込みが語られました。秋田大学の山本文雄学長は、「今後、連携の具体的な動きを多方面で進めていく予定としており、今回のフォーラムを契機として、自治体・企業等の方々とも協力していきたい」と話しました。続いて、秋田県医師会の小玉弘之会長は、「高齢化の先進県である秋田県の現状を逆手に取り、全国的な先行例となるような秋田モデルの構築を図りたい」と述べました。来賓挨拶では、秋田県の堀井啓一副知事から「健康寿命日本一を目指す秋田県において、本協定は大きな意味を持つ取り組みと考えており、県としても全面的に協力・応援していきたい」とのお話がありました。
続いて、東京工業大学および秋田大学の教員から「先端共同研究による医用工学のイノベーション」「非接触型振動センサーによる心拍・呼吸遠隔管理システム」「微生物を活用した健康・長寿食品の研究開発について」など、実際の連携プロジェクトに関する説明が行われました。参加した自治体・企業関係者らは、新たな健康・医療・福祉関連技術の開発・実証・実用化に向けた情報に関心を寄せていました。