本学環境・社会理工学院 日高一義教授に、情報処理学会より2015年度情報処理学会フェローの称号が授与され、6月3日に認証式が行われました。
情報処理学会フェローは、情報処理および情報通信等の分野で貢献した情報処理学会会員に対して付与される称号です。その貢献を称えるとともに、その貢献が広く周知されるよう社会的認知度を高めることを目的としています。「情報工学、情報科学、情報学、コンピュータサイエンス、および情報通信工学などの学術研究」「情報教育」「情報技術・装置・システム・ソフトウェアにおける研究、開発、普及、および標準化」「情報産業の振興」「学会の運営」の5つの分野があり、各分野で学術的または産業的発展・普及・振興などに著しい貢献をした会員に本称号が授与されます。本年度は、日高教授のほか、14名に授与されました。
対象業績 |
「情報科学技術におけるサービスサイエンス新領域の確立と日本のコミュニティー創出に対する貢献」 |
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サービスを科学の対象ととらえ、サービス産業および製造業のサービスプロセスに適応してイノベーションを起こすというサービスサイエンスの基礎概念を構築し、その具体的な社会展開を推進しました。また、情報科学、数学、経済学、心理学など、複数領域における科学的知見を統合した新領域としてのサービスサイエンスの必然性と重要性を提唱し普及させたほか、サービスサイエンスに関わる文部科学省、科学技術振興機構、日本学術振興会の事業等に貢献し、情報科学技術の新たな展開にも大きく寄与しました。
日高教授のコメント
サービス科学に関わる経済産業省、文部科学省、科学技術振興機構、日本学術振興会の事業・研究等に携わらせていただき、情報科学・技術の新たな展開に貢献させていただけたことは、研究者としての大きな喜びであります。近年注目されているIoT、Big Data、そしてAIも、その価値が最大限に発揮できる適応領域はサービス領域であると思われます。その意味ではサービス科学の役割は今後も重要性を増すに違いありません。情報科学・技術を中心とした様々な学術領域の統合による知的社会基盤の再設計に今後とも貢献できればと思っております。