東京工業大学 理学院 物理学系の西早辰一助教が、公益財団法人 船井情報科学振興財団の第22回船井研究奨励賞を受賞しました。
船井研究奨励賞は、情報科学、情報技術分野を中心に広く理工系分野において、顕著な研究業績があった若手研究者に授与されるものです。2022年度は全国から13件が選ばれました。褒賞式は5月20日にANAインターコンチネンタルホテル東京(東京都港区)で開催されました。
西早辰一 理学院 物理学系 助教
受賞業績:高品質トポロジカルディラック半金属薄膜における量子化伝導の開拓
このたびは、船井研究奨励賞を受賞させていただき、大変光栄に存じます。
本研究に関して、日頃よりご指導とご助言を賜りました先生方および共同研究者の皆様に心から感謝申し上げます。
今回受賞に至った研究「高品質トポロジカルディラック半金属薄膜における量子化伝導の開拓」は、2014年に初めて発見された電子材料であるトポロジカルディラック半金属において生じる、起源の異なる種々のエネルギー非散逸な伝導現象について開拓したものです。高度な薄膜成長技術によって、トポロジカルディラック半金属物質Cd3As2の高品質薄膜化に世界で初めて成功したことで、従来2次元系でのみ実現する量子化伝導状態が、トポロジカルディラック半金属においては特異な3次元的空間分布を伴って生じることを実験的に明らかにしました。
栄誉ある賞を頂けましたことを励みに、今後も一層、教育・研究に邁進いたします。
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