東京工業大学は、国際先駆研究機構内に量子コンピューティングの基礎理論の研究を推進する「量子コンピューティング研究拠点」を4月1日に設置しました。
本拠点では、量子ゲート方式および量子アニーリング方式の量子コンピューティングに関わる基礎理論の研究を中長期的な視野に立って強力に推進するとともに、社会人を対象とした量子コンピューティングの基礎理論講座を開講し、社会に貢献していきます。
拠点概要
名称
量子コンピューティング研究拠点
活動内容
- 高機能な量子コンピュータ(ゲート方式およびアニーリング方式)の将来的な実現に向けて、量子コンピューティングの基礎理論を中長期的な視野に立って強力に推進
- 社会人を対象とした量子コンピューティングの基礎理論講座を開講し、広い視野を持つ人材を育成
所属教員
- 西森秀稔 特任教授
- 荒井俊太 助教
- 大関真之 教授(東北大学とクロスアポイントメント)
- 田中宗 特任准教授(慶應義塾大学本務)
- 谷誠一郎 特定教授(NTTコミュニケーション基礎科学研究所本務)
- ルガル・フランソワ 特定教授(名古屋大学本務)
協力教員(東京工業大学)
- 山下真 情報理工学院 数理・計算科学系 教授
- 小野功 情報理工学院 情報工学系 准教授
- 森立平 情報理工学院 数理・計算科学系 助教
- 渡辺治 情報理工学院 数理・計算科学系 教授
設置先部局
国際先駆研究機構
渡辺治理事・副学長(研究担当)からのコメント
東京工業大学は、量子コンピューティングの理論において世界的水準の研究を推進してきた実績を持っています。実用性のある高機能な量子コンピュータの実現には数十年以上の長い年月がかかると予想されており、そこに至るまでにはハードの開発だけでなく基盤となる理論の大きな進展が必要です。大学は長期的展望に立つ研究を担う場であるという立場から、このほど、本分野における本学の伝統の上に立って量子コンピューティング研究拠点を設置し、基礎理論の研究を強力に推進することとしました。加えて、長期的視野を持つ人材の養成に資するために、企業向けの量子コンピューティング基礎理論講座を開講し社会に貢献してまいります。本拠点から世界をリードする研究が生まれ、それを通じて、よりよい社会の実現に向けて本学が重要な役割を果たすことを確信しています。
国際先駆研究機構について
本学の研究戦略に基づき、強力な国際的な連携のもと未開拓・革新性の高い研究に挑戦する世界最高水準の研究拠点を複数構築するための全学的な研究組織です。「飛躍的な研究推進で社会に貢献」という本学の基本方針を実現する研究力強化方策の一つとして2022年4月に設置されました。