科学技術創成研究院 量子コンピューティング研究ユニットの西森秀稔教授が、公益財団法人NEC C&C(エヌイーシー シー&シー)財団のC&C賞を受賞することが決定しました。
西森教授による「量子アニーリングの提唱と、同概念に基づく計算機創出の基礎となったランダムスピン系の研究に関する功績」に対して贈られます。
西森教授のコメント
このような大きな賞をいただけることになり身に余る光栄です。学生時代から40代前半にかけて、その面白さに我を忘れて基礎研究にのめりこんでいたころに作り上げた一連の理論が、20余年の時を経て社会に大きな影響を与えるような広がりを持つに至ったのはほとんど信じられない思いです。私一人で成し遂げた業績ではなく、多くの方々の力がなければここまで達することはとても出来ませんでした。皆様に心より感謝し、喜びを分かち合いたいと思います。
NEC C&C財団によると、C&C賞は1985年に創設され、情報処理技術、通信技術、電子デバイス技術、およびこれらの融合する技術分野の開拓または研究、あるいはこの分野の進歩がもたらす社会科学的研究活動について顕著な貢献があった研究者に対して授与される賞です。国内外から推薦された候補者の中から、原則として毎年2件以内(1件3名以内)に授与されています。2017年度までに67グループ、110名が受賞しました。その後、ノーベル賞や文化勲章を受章した研究者もいます。C&Cは「コミュニケーション技術とコンピュータ技術の融合(Computers and Communications)」という意味です。
表彰式典は2018年11月28日(水)にANAインターコンチネンタルホテル東京にて行われ、各受賞者には、賞状、賞牌、賞金(1件当たり1千万円)が贈呈されます。
本賞のこれまでの本学からの受賞者には、末松安晴栄誉教授、伊澤達夫博士、伊賀健一名誉教授、辻井重男名誉教授が名を連ねています。
- 2018年度C&C賞受賞者|公益財団法人NEC C&C財団
- 公益財団法人NEC C&C財団
- 東京工業大学 科学技術創成研究院 量子コンピューティング研究ユニット
- 研究者詳細情報(STAR Search) - 西森秀稔 Hidetoshi Nishimori
- 「量子アニーリング」理論を応用したコンピュータが登場 ― 西森秀稔|研究ストーリー|研究
- 西森秀稔教授が量子コンピューティング用語の国際標準策定グループのメンバーに就任|東工大ニュース