理学院 物理学系の村上修一教授が、米国物理学会(American Physical Society。以下、APS)フェローに選ばれました。
APSは米国に本部を持つ物理学分野の国際的な学会で、約55,000人の会員を有しています。APSフェローは学会員の中から非常に優れた功績を持つ研究者に授与され、その人数の上限は学会員の0.5%以下となっています。村上教授のこのたびの受賞は、スピンホール効果の理論予言、超薄膜ビスマスがトポロジカル絶縁相となるという理論予言、ワイル半金属の提案などの物性理論への貢献が評価されたものです。授賞式は分野毎に行われ、今回は3月6日にアメリカ・ロサンゼルスにて行われました。
村上教授は、現在の物理学系担当教員では斎藤晋教授に次ぐ2人目、旧・物性物理学専攻の高柳邦夫名誉教授、安藤恒也名誉教授を含めると4人目のAPSフェローとなります。
村上修一教授のコメント
受賞理由の主要な業績は、スピンホール効果、トポロジカル絶縁体および半金属の理論に関するものです。我々の構築した理論自身は大変シンプルなものですが、広い範囲の物質群に適用することができるものです。我々の提出した理論の予言する物性現象が、今までも数々の実験で実証されてきており、物性理論の研究者としての大変な喜びを感じております。
この度APSフェロー選出につきまして、今までご指導をいただいた先生方、共同研究者の方々、私の研究室の学生およびスタッフの方々に、平素からのご支援・ご指導に対して厚く御礼申し上げます。また本学の多くの方々に平素よりご支援をいただいていることに関して、この場を借りて感謝申し上げます。
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