古井貞熙名誉教授(豊田工業大学シカゴ校学長)が、平成28年度文化功労者に選ばれました。文化功労者とは、文化の向上発達に関し特に功績顕著な者を顕彰するものです。
古井名誉教授は、音声工学の分野において、音声認識や話し言葉認識など、近年日常生活の様々な場で活用が進んでいる音声の自動認識・理解技術の先駆的な研究開発を行い、斯学の発展に多大な貢献をするとともに、コンピュータが人と対話する自動音声インタフェースの実現に大きな役割を果たしました。
古井貞熙名誉教授コメント
この度、文化功労者として顕彰されることになり、びっくりするとともに有難く思っております。これまで45年間にわたって一貫して、音声認識、話者認識、音声合成などの基礎研究に従事してきました。少なくとも初めのころは、役に立たなくてもよいと思いながら、国内外の多数の研究者の方々と協力し、かつ切磋琢磨しながら研究してきたことが、近年のコンピュータの急速な進歩にも支えられて、日常生活の様々な場で活用されるようになり、嬉しく思っています。これもひとえに、私を指導し、また日々の研究を共にしてくださった多くの方々のお蔭で、心から感謝の意を表します。今後、次の世代の皆さんが、積極的に海外に展開して、国際的なリーダーシップを発揮しながら、科学技術の発展に貢献してくださることを願っています。私も、微力ながらそのお手伝いをさせていただきたいと思っております。
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