東京工業大学、秋田大学、秋田県医師会の三者は、それぞれの持つ教育・研究・医療に関する技術や経験を生かし、医理工分野における連携を強化することで、長寿健康社会の実現に資する取り組みを推進するために連携協定を締結することとし、3月29日に調印式および共同記者会見を実施しました。
本協定は、三者が医理工分野において幅広く協力関係を築きながら連携を深めつつ、日本が直面する超高齢化社会への対応と国民の長寿・健康に関する取り組みを推進することにより、長寿健康社会の実現に資することを目的としたものです。
具体的な連携内容としては、「高齢者診断・医療の提供」「高齢者支援システム」「長寿・健康増進」のそれぞれに関する研究開発について、高齢化率が全国で最も高い秋田県におけるニーズと東京工業大学の持つ技術シーズをマッチングし、共同研究や大学院教育、教員相互交流、地域医療分野での実証などを予定しています。これらの連携を通じて、長寿・健康研究教育拠点形成を目指し、先端的な研究開発が高齢者医療等の向上に資するものと期待するとともに、取り組みによる医療・介護機器や医薬品の開発等により、健康産業の創生や秋田県の高齢化の課題にも寄与するものとしています。
調印式および共同記者会見では、三者による協定書への署名が行われ、秋田大学の山本文雄学長から「この三者間連携により、高齢化の著しい秋田県内の医療はもとより、将来的に我が国が抱える高齢化社会への対応に大きく貢献したい」との挨拶がありました。また、本学の三島良直学長から「高齢化の進む地域の状況を把握し、大学が持つ様々な技術シーズを生かして貢献できるよう、秋田大学・秋田県医師会と連携していきたい」と述べ、秋田県医師会の小玉弘之会長から「少子高齢化の先行県である秋田で、秋田大学・東京工業大学とともに先端的な取り組みを実施できることを大変嬉しく思う」と話しました。